幼児期から児童期は、乳歯から永久歯に生え変わる大切な時期です。美しい歯並びや正しいかみ合わせは、見た目だけでなく健康面においても欠かせないものですので、気になる場合は早めの対処をおすすめします。

歯列矯正は原則、何歳でもできますが、乳歯の段階で歯列の異常に気づいて「予防矯正」をすれば、より短い治療期間で、より費用をかけずに治療することが可能です。

駒込駅前歯科クリニック・矯正歯科の予防矯正の流れ

予防矯正は幼児期(乳歯の時期)にスタートする治療なので、治療を受けるお子様はもちろんのこと、親御さんの不安も大きいかと思います。当院ではていねいに説明をしながら治療を進めていきます。

診察とカウンセリング

お口の中を診察して歯並びやお口のクセなどを調べ、予防矯正が必要かどうかをお伝えします。期間や費用の目安などについても詳しくご説明します。

治療開始に向けた精密検査

予防矯正を希望される場合は、かみ合わせの状態を調べ、レントゲン写真撮影、歯型採りなど、治療に向けた精密検査をおこないます。

治療のご説明

具体的な治療計画や費用についてご説明します。
また予防矯正ではマウスピースの装着などお子さんの協力も必要です。お子さんにも、どのような治療をしていくのか、イラストや歯の模型などを使いながらわかりやすくお話しします。

治療開始

マウスピースを作成し、装着方法を指導します。日中の1時間程度と就寝時間はマウスピースを装着していただきます。
並行して口周りの筋肉を鍛えて、安静時の舌の位置を正しい位置に直し、口を閉じる練習をします。ご自宅でも無理なくできるように、簡単でわかりやすいトレーニング方法を指導しています。
治療期間中は月に1回くらいのペースで来院し、定期的に様子を見ていきます。

治療前も治療中も、わからないことや不安なことがあれば歯科医師や歯科衛生士にいつでもお尋ねください。

乳歯の矯正で将来の永久歯も健やかに

予防矯正とは

予防矯正は乳歯が生えている時期からおこなう矯正方法です。大人の歯(永久歯)に生え変わり始めた時に自然とキレイな歯列になるよう乳歯を矯正していきます。
たいてい、子どもの歯が永久歯に変わるタイミングで「歯並びが悪い」となり、お父様・お母様が気づきはじめます。ただ、歯並びが悪い状態が進みすぎてからでは、治療が困難になることもあります。

就学前のお子さんにこんな症状はありませんか?

2~3歳ごろになると上下合わせて20本の乳歯が生えそろいます。
「乳歯の歯並びがデコボコで歯が重なり合っている」「出っ歯」「受け口になる時がある」「乳歯の間にすき間がある」「かみ合わせが深い」
などの場合は、永久歯に生え変わったあとも歯並びが悪くなる可能性があります。

乳歯の時期だからこそできる予防矯正

予防矯正では、乳歯が生えている時期から将来の歯並びを予測し、マウスピースや専用の装置を装着してあごの骨の成長を利用しながら乳歯から永久歯への歯の生え変わりを調整します。

永久歯が生えてから矯正を始めると、でこぼこの歯を並べる作業が必要で、治療期間も費用もかかってしまいますし、何よりも取り返しのつかない骨格への影響も現れてきます。
乳歯の予防矯正であれば治療期間が短く、治療にかかる費用も抑えることができ、何よりも正しい骨格を手に入れることができます。

何歳から?どんなことをするの?

3歳から6歳であれば予防矯正を始めることができます。

予防矯正ではマウスピース型の口腔筋機能トレーナーを日中の1時間程度と就寝時間に装着します。装着と並行し、正しい舌の位置を習慣づけて、舌や口周りの筋肉のバランスを整えるトレーニング(口腔筋機能療法)をおこないます。
また歯並びがデコボコになるのを予防するための、専用の装置を使用します。
治療期間は開始年齢などによっても変わりますが、1~2年間ほどです。

予防矯正のメリット

予防矯正には、『永久歯に生え代わり始めてからの矯正』と比較するとさまざまなメリットがあります。

歯を抜かないで矯正治療ができる

でこぼこの原因は大人の歯が並ぶスペース不足が原因です。
逆にスペースが十分にある場合、大人の歯は正しい位置と正しい角度で生えてきます。実際、乳歯がちゃんと並んでいる子は多いと思います。それは乳歯が並ぶスペースが十分だからです。
予防矯正では大人の歯が並ぶスペースを予測し、子供の成長を利用してスペースを作ります。

永久歯に生え変わってからの矯正治療は歯を抜く可能性が大きくなりますが、予防矯正をしておくと、ほとんどの人はその後の6歳以降ずっと矯正治療が不要になります。
実際、ご兄弟(姉妹)で上のお子様が矯正治療を行う場合、下のお子様の後からはじめるケースも多いですが、低い年齢からはじめる下のお子様の仕上がりの方が良い場合が非常に多いです。

歯並びの治療は、早く始めれば始めるほど、早く治療が終わり、金額もかからず、仕上がりも良くなります。
3歳~6歳時のレントゲンで大人になってからの歯並びがわかり、そのうえではじめますので予防矯正がムダになる事はありません。

虫歯になりにくい

予防矯正では自分で外すことのできないブラケット(ワイヤー型の矯正器具)ではなく、着脱式のマウスピースを使用することが多いです。
そのため汚れがたまりにくいだけでなく、マウスピースを外してブラッシング、歯みがきができるので、虫歯になりにくいというメリットがあります。一部、症状によっては、着脱式ではない器具を使うケースもあります。

治療期間が大幅に短くなる

永久歯に生えかわってからの矯正は歯の位置を大きく動かしたり歯を抜いたりすることもあるため治療期間が長くなりがちですが、予防矯正は短い期間で矯正できます。
また、予防矯正は保険が適用されず、自費診療になりますが、永久歯の矯正よりも期間が短いので、治療費用も抑えられます。

まとめ

予防矯正は乳歯の時期にしかできない治療です。お子さんに歯で気になるところがあれば、早めにご相談ください。
当院ではお子さんの将来を親御さんとともに考え、予防矯正も含めお子さんに最も適した治療を提案いたします。